デジュリドゥは世界最古の管楽器で、オーストラリアの先住民族であるアボリジニーが使い始めたと言われる楽器です。
主にアボリジニーが精霊と交信するために使用していた物で神聖な楽器として扱われ、宗教儀式やヒーリングの為に演奏していました。
伝統的なデジュリドゥはユーカリの木から作られていましたが、現在は手入れのしやすい軽い素材で出来ているなど、初心者でも手入れがしやすいデジュリドゥの多様な選び方ができます。
初心者はデジュリドゥの吹き方や選び方も迷われてしまうと思うので、こちらの記事ではデジュリドゥの吹き方や選び方とデジュリドゥの手入れ方法をご紹介していきたいと思います。
デジュリドゥの吹き方で初心者がやるべき事とは?

デジュリドゥの音をだすには「循環呼吸法」で行います。
「循環呼吸法」とは吹奏楽器でも行うテクニックです。
鼻から吸った空気をそのまま口からだし、息継ぎをしないで音をだすやり方で、まず初心者は最初にこの循環呼吸法を練習していきます。
循環呼吸の効果としては呼吸タイミングの困難な場合でも、息継ぎで演奏を止めずに一息で演奏を行えることです。
その為、練習次第で何十分も途切れずに演奏をし続けられるのです。
言葉にすると簡単ですが、デジュリドゥを吹き始めると呼吸法の難しさが分かってきます。
まずは初心者がディジュリドュを吹く前に、別の方法で循環呼吸法を練習できるやり方をご紹介したいと思います。
デジュリドゥの吹き方で呼吸法の基本とは?
「循環呼吸法」とは何か?を説明します。
呼吸している間も口から空気を絶え間なく吐き出すことによって、息継ぎの時に無音にならないように繋げていく呼吸方法です。
口から吸わず必ず鼻から吸い、鼻で空気を吸ったときに肺に空気を取り入れ、鼻から吸っている間に喉や頬に溜めておいた空気を吐き出し、それを持続していきます。
持続させるためには基本の手順をマスターする必要があるので、まずはデジュリドゥを使わず、次の手順でデジュリドゥ初心者のための呼吸法を練習をしていきましょう!
- 唇を振動させるために、唇を湿らせてブゥーと息を吐きながら唇をブルブルと振動させてみる(上唇と下唇の筋肉を安定させる練習)
- ほっぺに空気を溜める(子供がすねた時のように)
- ほっぺに溜めた空気を頬の筋肉で押し出しながら、唇をブルブルと振動させて空気を押し出していく
- 頬の中の空気がなくなったら鼻で吸う
- この動作をすることに慣れる様に、繰り返し行っていく
初心者が最初にやるべき事とは?
初心者がデジュリドゥを使わず、呼吸法を練習する方法があります。
一番手軽で簡単に練習出来る方法は、コップに半分位の水を入れ、ストロー(出来れば細いストロー)から水にぶくぶくと口から空気をだしていきます。
その時に頬に溜めた空気を押しだして、泡の量と大きさが均等に息が吹けているかを練習します。
頬の空気を押し出した時に、鼻から吸って繰り返し行えるようにします。
まずはこの練習法で循環呼吸法のコツや感覚をつかんでいきます。
この練習方法はデジュリドゥで息を吹く時よりも、息を多く必要としないので、最初はこのやり方で慣らしていきます。
徐々に息が多く溜められる様になったらデジュリドゥで練習をするといった感じです。
デジュリドゥの初心者の選び方のポイント3つとは?

アボリジニーが吹いていたデジュリドゥは元々、シロアリによって中身が空洞になったユーカリの木から作られていました。
今はネットショップでも手軽に購入出来る様になり、素材も竹やあらゆる木材そして初心者でも手軽に購入出来て、お手入れのしやすい塩ビで出来ているものや、フアイバーグラスで出来ている物など種類も豊富です。
長さや太さ、形も様々なデジュリドゥが販売されていて、初心者はこの中でどれを選んでいいのか迷ってしまうと思います。
また、練習するのにお家で音を出せなかったりすると、持ち運び出来るものが欲しいと思うかもしれません。
私が実際に使ってみて初心者でも使いやすくて、お手入れがしやすい物を選ぶためのポイント3つご紹介したいと思います。
ポイント①長さは?
長さは100~150cmの間で選びます。
それ以上長いとデジュリドゥを吹く時に多くの息が必要になり、音も遠くなります。
初心者はデジュリドゥを吹く時の息が安定していないので、あまり長すぎない物をオススメします。
スライド式のデジュリドゥも販売されているので、長さに迷った時はスライド式で長さを調節が出来るデジュリドゥを選べば、後から長さに失敗したという事がないので安心です。
持ち運びをしたい方も比較的コンパクトになるので外でプレイしたい方にも最適ですし、スライドして音程を変える事も出来るので、1つ持っていると楽しめます。
ポイント②太さは?
太さは内径2cm以内の物でボトムが徐々に広がるタイプを選びます。
吹き口に唇をあててデジュリドゥを振動させて音を出すので、あまり吹き口が大きいと初心者はしっかり振動しないので、3cm以上の寸胴タイプだと音をだしにくい傾向にあります。
但し使う方の体格や、肺活量のある方は内径が広めのサイズでもいいかもしれません。
選ぶときは唇の振動をデジュリドゥに伝えやすい物を選ぶのがポイントです。
ポイント③素材は?
手入れのしやすい素材で練習用に使える物を選びます。
見た目のデザインで選びたくなってしまいますが、デジュリドゥを吹いていると筒の中につばが溜まったり、竹素材のデジュリドゥだったりすると保管状況では割れやすかったりします。
最初は価格も手軽な物を購入し、お手入れしやすい物の方が練習用として日常的に使えます。
最近では塩ビで作ったPVC製のデジュリドゥがあり、軽くて初心者でも簡単に音を出すことができる素材で作られているデジュリドゥも多くあります。
デジュリドゥ選びに迷った時は自分で作ってみよう!

デジュリドゥを練習する為に、水道管(塩ビ)で手作りする方法もあります。
ホームセンターで材料を手軽に購入できますし、塩ビパイプは初心者にとってとても吹きやすく手軽に作れる手作りデジュリドゥです。
見た目は良くないですが、筒が一定の為に音が安定しています。
分割できるし、軽量なので持ち運びに便利です。
水道管デジュリドゥである程度まで呼吸を慣していき、呼吸法が安定してきてからデジュリドゥを選んでもいいかもしれませんね。
それでは手作りするための材料と作り方をご紹介していきます。
手作りデジュリドゥの材料は何が必要?
ホームセンターに行けば手軽に手に入る、水道管(塩ビ)を購入します。
材料費は数千円で購入出来るので、デジュリドゥの練習用にあってもいいかもしれませんね。
こちらに記載してあるサイズを参考に、吹き始めたら自分の好きなサイズにカットして、長さをカスタマイズしていく事も出来ますし、長さで音も変わるので楽しめると思います。
塩ビパイプ(水道管)
VP25×1m(ソケット40×25つなぎ)
VP40×1m(インクリーザー65×50ボトム)
VP50×1m(インクリーザー50×40つなぎ)
Tssソケット25(吹き口)
デジュリドゥの作り方の手順とは?
塩ビ管は長さをカットして作ります。
ホームセンターで長さをカット出来る塩ビカッターが自由に使える様であれば、お店でカットしてきた方が手間が省けて便利です。
サイズは参考にして頂き、吹き口のサイズは自分の口に合うサイズをお店で見て、選んで頂いても良いと思います。
VP40とVP50はサイズ違いの物を揃えるとカスタマイズできますし、サイズの組み合わせで音も変わってくるので色々サイズを変えて楽しんで下さい。
それでは手作りデジュリドゥの作り方をご紹介していきたいと思います。
- VP40は7cm、8cm、10cm、15cmに切ります
- VP50を5cm、10cm、15cm、20cmに切ります
- vp25は1mのままでTssソケット25(吹き口)を挿します
- 反対側にソケット40と25を挿します
- 好みの長さにカットしたVP40を挿します
- 繋ぎのインクリーザー50×40を挿します(5cmと4cmを繋げた物)
- VP50を挿します(お好みのサイズ)
- インクリーザー65×50を挿します(5cmと6.5cmを繋げた物)
- 完成
まとめ

この記事を読んで下さったと言う事は、デジュリドゥの演奏を聴いて興味を持たれた方が多いのではないかと思います。
初心者は吹いてみたいけど吹き方も分からないし、デジュリドゥも最初に何を買っていいか選び方も分からないと思います。
私は練習用として安価で初心者でも音が出しやすく、手入れのしやすいPVC製を購入しましたが、トップの内径が3cm以上の物を買ってしまい、もう少し調べてから購入すれば良かったと思った経験があります。
デジュリドゥの吹き方で呼吸法をご紹介しましたが、デジュリドゥを吹く時の呼吸法は肺に空気を取り込む腹式呼吸になるので、深く息を吸うことでドーパミンホルモンが分泌するそうです。
ドーパミンは幸福感をアップさせるホルモンなので、デジュリドゥを吹きながら神経系が活性化したり瞑想効果もあるという嬉しい効果もあります。
ディジュリドゥの独特な音色は癒やしにもなります。
ぜひ最初のステップとしてデジュリドゥ初心者の方に、この記事を見て呼吸法やデジュリドゥの選び方を参考にして、演奏を楽しんで頂けたら嬉しいです。