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かがみの孤城 スバル学校に行けない理由は?その後や結末も紹介!

かがみの孤城 スバル学校に行けない理由は?その後や結末も紹介!
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「かがみの孤城」は2018年に本屋大賞を受賞した辻村深月のベストセラー小説が映画化され、12月23日から上映します。

生きづらさを感じているすべての人に送る物語で、特に主人公と同年代の方に読んで欲しい作品です!

物語の主人公で中学一年生の「こころ」は、大人しく内気な性格で、自分に自信のもてない女の子でした。

同じクラスの中心女子から「いじめ」にあい、不登校になったところから始まります。

そんな時、こころの部屋にある鏡が光り出して、吸い込まれるように鏡の中に入っていったのです。

そこには、おとぎ話に出てくるようなお城と、見ず知らずの中学生6人がいました。

さらに「オオカミさま」と言われる狼のお面をかぶった女の子が現れて、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と言われました。

期限は一年間の約束。

この7人で鍵を探すうちに、お互いの共通点を見つけたり、それぞれの思いが浮き彫りになっていきます。

この物語の面白いところは、この7人は異なる時代から集められた子供達と言うところです。

今回は7人の中の「スバル」に注目し、その後や結末はどうなったのか?学校に行けない理由は何なのか?も考察します。

スバルや他6人のその後どうなったのかも気になるところですので、学校に行けない理由や結末もご紹介します。

*ネタバレを含みます

 

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かがみの孤城スバルの学校に行けない理由は?

かがみの孤城 スバル学校に行けない理由は?その後や結末も考察!

鏡の中の城に集められた7人は、みんな似たように境遇にありました。

学校に行っていない不登校の子供達だったのです。

それぞれの理由はありますが、主に「いじめ」「家庭内の事情」「親や友達との関係性」で悩みをもっている子供達です。

スバルにも両親と離れて暮らしているという事情があります。

スバル、こころ、アキ、リオン、マサムネ、フウカ、ウレシノの7人の子供達の中から、今回は「スバル」の学校に行けない理由に注目してみました。

 

スバルが学校に行かないのは

スバル人物像

本名 長久昴

年齢 中学三年生

性格 穏やかで優しい

外見 色白でそばかすがある ハリーポッターの「ロン」似と言われている

学校 雪科第五中学校

住まい 東京 茨城から引っ越してきた

スバルは母親が家を出て行ったため、父親が再婚し祖父母の元で暮らしています。

茨城から南東京市の雪科第五中学校に転校したものの、一緒に引っ越してきた兄も不登校になっています。

兄もスバルも祖父との関係はうまくいっていない事もあってか、兄は家に帰らないことも多く、兄の友達があまり良くないのではとスバルは心配しています。

スバルの父親と母親も不登校の二人には問題児だと思って諦めています。

そんな家庭環境にいれば、親からも見放された気分だし、楽だけど転校して友達もいない学校に行く気もおきなくなってしまったんだと思います。

本当は穏やかで優しい子であるのに、周りの大人が暖かく接していれば、学校にも行っていたと思います。

不登校の理由は物語の中で決定的な事は言われていませんが、読むうちに思春期のこころの揺れは感じられるでしょう。

スバルはある日、髪を脱色して現れ、兄にやられたと嘘をつきましたが、実際は自分で髪を脱色してピアスもしていました。

外見にも心の変化が現れますね。

 

スバルは昭和の時代から来た

城に集められた 7人は同じ中学校ですが、異なる時代から集められました。

スバルは昭和から来たので、みんなと少し言葉のズレがあるようです。

リオンは「イケメン」と聞いたとき、悪口だと思ったエピソードもあります。

スバルは1967年生まれの昭和生まれです。

スバルが雪科第五中学校に通っていたときは、クラスも8クラスあり高度成長期の子供が多い時代でした。

土曜日もお休みという事をスバルは知らずにいました。

1992年の9月から公立学校で毎月第2土曜日が休みになりました。

1995年4月からは第2、第4土曜日が休みになり、2002年から完全に土曜日が休みになったのです。

 

7人が生きている時代が違う

7人の生きている時代を年代順に紹介します。

スバル 長久昴(ながひさ すばる) 1985年 中学3年生

アキ  井上晶子(いのうえ あきこ)1992年 中学3年生

こころ 安西こころ(あんざいこころ)2006年 中学1年生

リオン 水守理音(みずもり りおん)2006年 中学1年生

マサムネ正宗青澄(まさむね あーす)2013年 中学2年生

フウカ 長谷川風歌(はせがわふうか)2020年 中学2年生

ハルカ 嬉野遥 (うれしの はるか) 2027年 中学1年生

7人の中で昭和から来たのは、スバルとアキの二人だけです。

生きている時代の違いが現れるエピソードあります。

スバルが父親からもらったというお気に入りのウォークマンもカセットテープのウォークマンでした。

他にもマサムネからもらったQUOカードを知らずにおもちゃと思って使えなかったと、時代の違いが随所に現れます。

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かがみの孤城スバルのその後や結末は?

スバルはマサムネの持っていたポータブルゲームを知りませんでした。

ゲームもほとんどしたことがなかったのです。

その時代にはほとんどゲーム機は普及していませんでした。

城ではマサムネとスバルは仲がよく、ゲームを一緒にしていました。

それがスバルの将来に大きく影響されていたようです。

 

スバルはゲーム開発者になった

スバルが笑う。笑って、「だから」と続ける。
「目指すよ。今から。“ゲーム作る人”。マサムネが『このゲーム作ったの、オレの友達』ってちゃんと言えるように」
(中略)
「――だから、たとえ、僕やマサムネが忘れても、マサムネは嘘つきじゃない。ゲームを作ってる友達が、マサムネにはいるよ」

(本文より)

もとの世界にみんなが戻ったとき、スバルはゲーム開発者になったのではないでしょうか。

マサムネの知り合いがゲームをつくったと言う嘘を、スバルが本当に変えたのです。

スバルはマサムネとの約束を守りました。

ナガヒサ・ロクレンが作った『ゲートワールド』というゲームをマサムネは作中で大絶賛していますが、このナガヒサ・ロクレンがスバルだったのです!

 

その後と結末

鏡の中の案内人のオオカミさまは、実はリオンが6歳の時に亡くなった姉だったと言う結末でした。

姉の実生は絵本を読むのが上手で7歳離れたリオンによく絵本を読んであげました。

その絵本が「7ひきの子ヤギ」で、集められた7人も7ひきの子ヤギになぞらえていれば、オオカミは実生だと言う事です。

オオカミの面を付けていたのは、リオンに分からないようにでしょう。

実生が亡くなる前に弟のリオンに言ったのが、「神様に頼んで理音のお願いを何か一つ叶えてもらうね。」と言う言葉でした。

それに対してリオンは「姉ちゃんと学校行きたい。」と答えていたことを実生はかなえたのでしょう。

鏡の中の城は一年間の限定でしたが、リオンは分かっていたのです。

「このドールハウスの中で、最後の一年、姉ちゃん、オレたちと一緒に過ごしてたんだね。」

引用元:小説『かがみの孤城』

 

 

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まとめ

もとの世界に戻った7人は最後に城での記憶はなくなりますが、一年間この7人と過ごした事でこころの変化が起きました。

違う時代から来た7人が、心を通わせ合い友達のいなかった生活に新しい風が吹いたんだと思います。

それぞれに悩みがあり、自分一人ではないんだと勇気ずけられました。

作者の辻村深月さんが「かがみの孤城」を書くに当たって、誰かの「城」のような居場所になればいいという思いを込めながら書いたと言っておられました。

その思いが読むと優しい気持ちを思い出させるのですね。

最後にスバルもマサムネの嘘を嘘にしなかった優しさと、スバルを始め、それぞれの子供達が家庭や人間関係の悩みを抱えて学校に行けない理由がありながら、物語の中で成長しています。

学校に行けない理由も最初は学校に行けない自分たちに引け目を持っていた7人ですが、その後学校だけが全てではないと分かります。

結末は、城での記憶がリオン以外はなくなったのですが、最後の結末でこころが学校で声をかけられた男子に何となく知っている感じがしました。

その声をかけた男の子は実はリオンだったのです。

その後は記憶がなくなっても、何となく感じることが出来たんですね。

かがみの孤城は年齢関係なく読んで欲しい作品です。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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